BLOGブログ記事

断熱改修の見学会と改修内容

新事務所改修

こんにちは!㈱ニセコまちです。

運動公園の管理棟を事務所としてお借りすることになりました!

「断熱改修を実施して、どれだけエネルギー消費を抑えて、快適にできるか!?」これに目下、挑戦中です!

9/23に断熱改修の見学会を開催しました!

ご参加いただいた皆様ありがとうございました。今回はその様子と改修内容について記載します。

ご自宅が寒く、断熱改修を検討されている方には参考になる内容だと思いますので、是非最後までご覧ください。それではよろしくお願いいたします。

前回はエネルギー性能評価から見えてくる改修の優先順位について解説してきました。 1位:開口部、2位:換気、3位:外壁となっています。これら対策を講じていきます!

1.開口部

開口部には既存の内窓のかわりに内側から高性能のトリプルガラスの樹脂サッシ窓を導入することにしました。残念ながら見学会には現物が間に合いませんでしたが、こんなに分厚い窓が納品となりました。これで開口部の断熱性能が大幅に改善します。なんと、この窓はサッシの中にも断熱材がぎっしり詰まっています!加えて、新しく導入する窓は内開きで気密もしっかりとれるので、建物の気密性も上がります。

2.換気

換気にはヴェントサンという熱交換器が付いたダクトレス第1種換気システムを導入することにしました。 この筒が2つで1セットになっていて、建物の対角線上の換気口に取り付けて、それぞれ交互に吸排気を繰り返します。換気をしながら、その動作の中で、室内と屋外の熱を交換するのですが、なんと熱交換効率80%を超える優れものです!

簡単に仕組みを解説すると、室内の暖かい空気を排気する際に、この筒の中に熱を蓄えます。そして、冷たい外気は筒を通過することで、温められて室内に入ります。

例えば、室内の温度が25℃で、室外の温度が-5℃の場合だと、30℃の温度差がありますが、この筒をとおすと外気を約19℃まで温めてから室内にいれることができます。

既存の第3種換気だと-5℃の外気がそのまま入るわけなので、その差はなんと24℃!

これも暖房の負荷軽減や快適性の向上に効果的です。

▼ヴェントサンの詳細は、下記から、省エネテック株式会社のサイトもご覧ください

https://edfs.co.jp/product/ventosan/

3.壁

今回は、既存のグラスウールが詰まった壁の内側に、追加でネオマフォームという断熱材を30mm付加することにしました。この断熱材も優れもので、数ある断熱材の中でもトップクラスの断熱性能を発揮します。また、万が一の火災においても、有毒ガスの発生が少ないという特徴があります。

▼ネオマフォームの詳細は、下記から、旭化成建材のサイトもご覧ください

https://www.asahikasei-kenzai.com/akk/insulation/neoma/about/index.html

このように、4面をぐるっと一筆書きで断熱材を貼るのが重要です。断熱をしていない部分があるとそこで温度差が発生して結露してしまうためです。

また、断熱性能を強化する時にはあわせて気密性を高めることも重要です。今回は、断熱材の内側に気密シートを張り、その継ぎ目を気密テープでとめています。断熱を強化しても気密がとれていないという状況はダウンジャケットを着たのにジッパーを閉めていないのと同じで隙間から冷たい空気が入ってきてしまいます。人間だとただ寒いで済みますが、住宅の場合には、そこで結露が発生してしまいます。結露はカビやほこりの原因になりますし、建物の腐朽に影響してしまいます。

●改修後のエネルギー性能

これらの対策を実施することによって、どれだけエネルギー性能が改善するのか?前回と同様にエネルギーパスでエネルギー性能を評価しました。

なんと!UA値を0.81から0.34W/m2Kまで引き下げることができました。北海道地域の新築の省エネ基準が0.46W/m2Kですので、築30年超えの建物が目標としていた省エネ基準を上回ることに成功しました!! 年間の必要エネルギー量も356kWh/m2から167kWh/m2と半分以下に抑えられる見込みです。

 ニュースレターを購読する
最新の情報を定期的にお届けします